香害と化学物質過敏症について
ネット記事に興味深いものを見つけました。
「害」になってしまった柔軟剤の香り 教室にただよう化学物資、1割が体調不良を経験…急がれる「香害」対策(東京新聞)
ゆいまーるClubは、多くの化学物質過敏症や電磁波過敏症の方々のご相談に乗ってきました。
あまりこのような記事がネットに上がってくることは稀ですが、身近な害として少しずつ認知されてきたことがうかがえます。
この記事を掻い摘むと、最近人気のある香りのする柔軟剤や洗剤などの影響で、子供の役1割が体調不良を訴えているという調査結果が出たというものです。
「香害」という言葉を見聞きするようになって久しいですが、実際に電車などでも「いったい何の匂いだろう」と発生源を探してしまうほどのこともあります。
長時間そこにいると鼻が痛くなることもしばしば。
健常者の私でもそうなのだから、化学物質過敏症の方には地獄なのだろうと想像がつきます。
一般の方には臭いと化学物質の相関が良くわからないと思います。
こちらの資料が詳しく説明されているので引用します。
こちらも要約すると、洗剤や柔軟剤で長く香りが残る仕組みは、洗剤や柔軟剤の中に小さなカプセルがありその中に人工合成香料が入っていて、それが弾けることで匂いが空気中に飛ぶという仕組みなのです。
このカプセルもミクロやナノサイズのため、部屋の中で弾けた殻を吸い込んでしまいます。
これは海洋プラスチックごみの問題とそっくりだと思います。
そしてアメリカの研究機関の調べでは、柔軟剤や香りつき合成洗剤、パーソナルケア製品、デオドラント、除菌剤など25種類香りつき製品から出る揮発性有機化合物(VOCs)の測定を行った結果、合わせて133種類のVOCsが検出され、その中の24物質は、米国連邦政府の有害物質規制法(TSCA)で、有毒性(Toxic)・危険性(Hazardous)が認められている物質でした。
つまり住宅の建材には使ってはいけない化学物質が13種類指定されており、基準が設けられています。
もっともその基準があってないようなものなので、一定数の人が住宅建材で化学物質過敏症を発症してしまっているのですが、、、
私たちは化学物質過敏症に触れることで、「香害」というものを知りましたが、それと同じように「香害」から化学物質過敏症を知ってもらって、住まいづくりにおいて自然素材を用いることの意義を理解していただければと思います。