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ハウスダストの原因・アレルギー症状・対処法

ハウスダスト 原因

家の中に舞うハウスダストは、さまざまなアレルギー症状を引き起こします。

この記事では、ハウスダストの原因とアレルギー症状が出てしまった時の対処法、予防法をまとめて紹介します。

ハウスダストの原因を知り、日常生活でできる対策をしていきましょう。

ハウスダストとは

ハウスダストとは、家の中にあるチリやホコリの中でも、1mm以下の目に見えにくいものを指します。

ハウスダストはホコリなどのゴミだけでなく、ダニの死骸やフン、カビ、細菌、花粉、繊維のクズ、人間の体から落ちた皮膚片やフケ、ペットの毛など、さまざまなものが含まれます。

ハウスダストは非常に小さいため、空気中に舞いやすく、吸い込むとアレルギー症状を引き起こすことがあります。

ハウスダストが引き起こす症状

ハウスダストはどの家にも常に存在するものですので、季節を問わず、アレルギーを引き起こし、さまざまな病気の原因になることがあります。

ここからは、ハウスダストが原因で引き起こされる症状を紹介します。

アレルギー性鼻炎

アレルギーの原因物質が体内に侵入して、アレルギー反応を引き起こし、鼻の粘膜に炎症を起こします。

アレルギー性鼻炎の3大症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまりが見られ、症状が似ている風邪と間違えることが多いので注意が必要です。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、アレルギーの原因となる異物が結膜に入ることで目に充血や強いかゆみ・痛みが起きる疾患です。

アトピー性皮膚炎

ハウスダストや食べ物などの原因物質によって引き起こされるアレルギー疾患です。

強いかゆみが出るためかきたくなりますが、かくと皮膚に傷がつき、細菌に感染して悪化することがあります。

気管支喘息

気管支喘息は、空気の通り道である気管支に慢性の炎症が起こる病気です。

気管支喘息の原因はさまざまありますが、成人の気管支喘息はアレルギーによる気道の慢性的な炎症で、少しの刺激に反応して悪化し、気道が狭くなって息苦しくなります。

ハウスダストはアレルギーの原因物質の1つです。

朝に症状が出る「モーニングアタック」

朝起きたときにくしゃみ、鼻水の症状が出ることを「モーニングアタック」といいます。

これは、寝ている間に床にたまった花粉やハウスダストが再び舞い上がることで起きる現象です。

花粉やハウスダストなどのアレルゲンを吸い込むことの他に、自律神経の乱れもモーニングアタックの一因とされます。

日中の活動時に優位になる「交感神経」と睡眠時や休息中に優位になる「副交感神経」が切り替わる際に両者のバランスが崩れ、鼻の刺激に過敏になる事によって生じます。

花粉症とハウスダスト・ダニアレルギーの違い

スギなどの花粉もハウスダストに含まれますが、アレルギー症状があらわれるのは花粉の飛散時期によるため、季節性のアレルギー性鼻炎であるとされます。

また、ハウスダストに含まれるアレルギー物質の一つに、ふとんや毛布、絨毯、カーペットに潜むダニがあります。

ダニアレルギーの症状は年間を通じて見られるため、通年性のアレルギー性鼻炎であるとされます。

夏に繁殖したダニの死骸やフンが秋になって乾燥して空気中に舞い上がることで症状があらわれることが多いですが、ダニが発生する環境であれば、季節に関わらず症状があらわれます。

ハウスダストの原因

ハウスダストに含まれるアレルギー物質には、次のようなものがあります。

・布団や絨毯などに潜むダニ
・人やペットの毛、フケ
・虫の死骸、フン
・空気中のカビや細菌
・室内へ侵入した花粉

ハウスダストは主に家の中で発生する

ハウスダストの約3割は、家の外から持ち込まれる土や砂埃、虫の死骸やフン、花粉、排気ガスなどですが、残りの約7割は家の中で発生します。

とくに多いのは、衣類や布団から出る繊維のくず、食べこぼし、毛髪などです。

家の中でハウスダストが多くある場所

目に見えるハウスダストやホコリは、家具の隙間や床の隅など、掃除が行き届きにくい場所にたまっています。

照明器具のカバーや観葉植物の葉、天井などにもたまっているので、ときどきチェックして掃除するようにしましょう。

ハウスダストの予防法

人間が生活している限り、どうしてもハウスダストが発生してしまいますが、しっかり対策することで症状を最小限にすることができます。

掃除で取り除く

ハウスダスト対策の基本は掃除です。

アレルギー物質をできるだけ取り除き、吸い込む量を減らすことで、アレルギー性鼻炎の症状を軽減させることができます。

ハウスダストは人が動くだけで舞い上がるほど小さな物体なので、いきなり掃除機をかけると掃除機からの排気でほとんど舞い上がってしまい掃除の効果が激減してしまいます。

ハウスダストを効率よく取り除くには、朝ハウスダストが床に落ちているうちに、床クリーナーやモップで床を拭き、それから掃除機で静かに吸い取る方法がベストです。

その際、窓を開けたりエアコンをつけたりすると、ハウスダストが舞い上がってしまうので注意してください。

空気清浄機を使う

空気清浄機を使うことで、空気中のハウスダストを除去することができます。

寝室の枕元に空気清浄機を置き、24時間使用するのが効果的です。

こまめに洗濯をする

カビやダニが繁殖しやすいタオルや足拭きマット、シーツなどはこまめに洗濯するよう心がけましょう。

室温、湿度に注意する

ダニは高温多湿を好み増殖します。

押し入れやタンスなどの湿度が高くなりがちな場所はときどき風を通して乾燥させたり、除湿剤などで予防しましょう。

除湿機や空気清浄機などを利用するのも効果的です。

防ダニの工夫をする

防ダニ加工がされた寝具や寝具に防ダニのカバーをかけて対策しましょう。

ダニは熱に弱いため、こまめに干したり、ふとん乾燥機にかけるのも効果的です。

ペットの飼育環境を整える

ペットを飼っている場合は、抜け毛や汚れがペットの体に溜まらないように定期的にシャンプーして清潔な状態を保ち、ダニの発生を防ぎましょう。

また、ペット用のダニ予防薬や駆除薬を活用することもおすすめです。

室内に花粉を持ち込まない

外出から帰ってきたら、玄関先で服などについた花粉を払い落としてから家に入るようにしましょう。

また、すぐに手や顔、目、鼻を洗い、うがいをすることが大切です。

洗濯物はできるだけ乾燥機を利用するか部屋干しにして花粉が付かないような工夫をしましょう。

布団を外に干したときは、よく花粉を払い落としてから取り込み、掃除機をかけて残った花粉を吸引しましょう。

ハウスダストによる症状が出た時の対処法

皮膚のかゆみや鼻づまりで眠れないなど、日常生活に支障をきたすような症状が出た場合は、病院で診察を受けましょう。

市販薬で症状が改善することもありますが、適切な治療のためにはまず原因を明らかにすることが必要です。

アトピー性皮膚炎は、皮膚が乾燥すると皮膚のバリア機能を低下させて悪化します。

きちんと保湿すると症状が出にくくなるので、保湿ケアは欠かせません。

喘息の発作が出た場合は、発作の頻度や強さ、そして呼吸の検査から自分の喘息の状態を把握しましょう。

喘息のある人は、日常生活のハウスダスト対策をするとともに、きちんと治療することが大切です。

ハウスダストに対するアレルゲン免疫療法

ハウスダストに含まれるアレルゲンに対するアレルギー反応は、多くの人にとって悩みの一つです。

ハウスダストによる症状が出た時の対処法の一つとして、アレルゲン免疫療法があります。

アレルゲン免疫療法には、主に皮下免疫療法と舌下免疫療法の二つの方法があります。

皮下免疫療法

皮下免疫療法は、アレルゲンを少量から徐々に体内に注射し、体の免疫システムが徐々にアレルゲンに慣れるように調整する治療法です。

この治療は、アレルギー症状の根本的な原因に働きかけ、体がアレルゲンに反応しにくくなるようにすることを目指します。

治療は数年にわたって定期的に行われ、最初は週に1回、その後は反応に応じて間隔を延ばしていきます。

皮下免疫療法は効果が高いとされていますが、注射を伴うため、痛みを感じることや、稀に重いアレルギー反応を引き起こすリスクがあります。

舌下免疫療法

舌下免疫療法では、アレルゲンを含む液体または錠剤を舌の下に置き、体内に吸収させる方法です。

この治療法は、自宅で行うことができ、注射の必要がないため、皮下免疫療法に比べて痛みが少なく、使いやすいというメリットがあります。

舌下免疫療法は毎日行う必要があり、継続的に使用することで、アレルギー症状の緩和や長期的な効果が期待できます。

しかし、口内の刺激感や腫れといった副作用が生じることがあります。

これらのアレルゲン免疫療法は、ハウスダストアレルギーを含む多くのアレルギー症状に有効であり、特に症状が重い場合や、薬物療法だけでは十分な効果が得られない場合に推奨されます。

ただし、これらの治療を開始する前には、医師とよく相談し、自身の健康状態やアレルギーの状況に最適な治療法を選択することが重要です。

まとめ

さまざまなアレルギー症状を引き起こす原因になるハウスダストですが、完全になくすことはできません。

しかし、日常生活の中でしっかり対策することで症状を最小限にすることができます。

ゆいまーるClubでは、アレルギーの出にくい自然素材の家づくりを行っています。

お気軽にご相談やお問い合わせください。

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