狭小住宅の建築で後悔しがちなパターンをまとめて解説
東京都内で一戸建てを建てたいと目指している人は、予算の都合上、狭小住宅を選択する人もいるでしょう。
しかし「狭小住宅を建ててから後悔するのではないか」と不安に思っていませんか?
この記事では狭小住宅で後悔しやすい点をまとめて解説します。
それぞれ事例を挙げながら解消する方法を紹介しますので、狭小住宅の建築に不安を感じている方は参考にしてみてください。
狭小住宅とは
狭小住宅とは、狭い土地に建てた小規模な住宅のことを指します。
明確な定義があるわけではありませんが、一般的には15坪以下の土地に建てられた住宅を指すことが多いようです。
地下の高い都市部では狭小住宅が多く見られ、1階部分を駐車スペースにして2階や3階建てにしたり、地下にスペースを設けたりして居住面積を確保しています。
狭小住宅に住んでから後悔しがちなこと
実際に狭小住宅に住んでから後悔しがちな点を紹介します。
事前に知っておけば解消できることもあるので、最後まで目を通してみてください。
空調効率が悪い
狭小住宅では広さを演出するために、スキップフロアを利用することがあります。
さらに、間仕切りをなくし、部屋数自体を減らすという方法もあります。
こういった工夫の結果、ひとつの空間の体積が増えて、場合によっては空調効率が悪くなってしまうことがあります。
暖かい空気、涼しい空気をせき止めてくれる働きをする壁がないことによって、一定の温度を保てなくなるからです。
部屋の広さを確保するのも大切ですが、毎日過ごす場所を適温に保つことも大切です。
室温を適温に保つためには、建物の断熱性能を上げることで根本的な解決を図れます。
具体的には、天井・床・壁の断熱材や窓を高性能なものにすることです。
また、断熱材に隙間が生じると、そこから冷気が侵入してしまいます。
発泡性のウレタンなど、隙間の少ない断熱材の使用が好ましいです。
開放感を求めて、部屋をつなげることも大切ですが、適切に区切ることも考えてみましょう。
たとえば、納戸や脱衣所など、頻繁に出入りしない場所もつなげてしまうと、人がいない空間に暖気が奪われて、人のいる空間が冷たくなってしまいます。
出入りの少ない場所は区切っておくと、外の冷たい空気と中の暖かい空気の緩衝帯となってくれます。
隣家の音や視線が気になる
狭小住宅は隣家との距離が近いことで、音や視線が気になることもあります。
しっかりと防音対策をしていなければ、生活音や会話が漏れてしまうことも。
お隣の音が響いてくるだけでなく、こちらの音もお隣に伝わっている可能性もあります。
特に、小さい子どもがいる場合は、気をつけていても騒音となってしまうため、注意が必要です。
寝室や子供部屋など、音の響きが気になる部屋は、2階以上に配置することで低音が響くことを防げるでしょう。
視線については、建築前段階で視線が気になる可能性がある窓や通路がないか確認しておき、その場所に面する窓を高窓にしたり、磨りガラスにすることで、日常生活を送る中で視線を感じることはなくなります。
室内が暗く感じる
採光や照明の工夫をしっかりとしておかないと、狭小住宅はとても暗い空間になってしまう可能性があります。
狭い空間は暗く感じてしまいがちになるからです。
窓の高さやサイズで採光の工夫をする、壁紙やインテリアの色を明るい色で統一する、吹き抜けを設ける、照明の明るさや位置を工夫する、といった工夫が必要です。
生活動線が悪い
限られた狭い土地に狭小住宅を建てる場合、縦に空間を確保するために3階建てにする、地下室を設置するという選択があります。
この時に注意しなければならないのが、生活動線です。
階層が増えることで、上下への移動が増えます。
荷物や洗濯物を持って階段を上り下りするのは重労働です。
水回りを同じ階に統一したり寝室をまとめるなどの工夫をしておかなければ、何度も行ったり来たりを繰り返さなければなりません。
生活動線がしっかりしているかどうかは、後々の生活に大きな影響を与えます。
最初は少しの我慢と思って耐えられるかもしれませんが、歳を重ねてくるとそうはいかなくなってくるかもしれません。
狭小住宅では特に生活動線を意識して間取りを考えましょう。
収納スペースが少ない
狭小住宅は床面積が少ないので、収納が少ないことが日常生活でのストレスになり、後悔につながります。
収納が不足すると生活空間にも物があふれ、日常生活でもストレスを感じてしまいます。
床面積が限られている中で収納を増やすためには、空間の有効利用が求められます。
具体的には、小屋裏空間を利用したり、階段下の空間を利用することです。
こういった空間を活用すれば、敷地を広げることなく収納を増やせます。
空間の作り方によっては、子供部屋や書斎として利用することもできるでしょう。
窓・外壁のお手入れができない
建てたあとの話になりますが、隣家との距離が近いために、窓や外壁のお手入れができないことも問題になったりします。
狭小住宅は隣家との距離が近く、建築後にメンテナンスをしようとしても足場を設置できず、事実上メンテナンスができない場合があります。
対策としては、メンテナンスがなるべく不要になるよう、開口部を設けないと漏水などのトラブルに発展しづらいでしょう。
隣家側に窓を設けても開ける可能性は低いので、道路など開放的な方向にのみ開口を設けましょう。
また、外壁や屋根材一生メンテナンス不要とはいきませんが、素材や塗料によって耐用年数が異なります。
耐用年数が長い製品を使用することで、メンテナンスに関するリスクを減らせるでしょう。
まとめ
狭小住宅は、土地が狭く、間取りを考える際なども工夫しなければならない点がたくさんあります。
しかし、都市部でも現実的なコストでマイホームを持ち、利便性の良い環境の中で暮らす日常が手に入る点は大きな魅力です。
利点を最大限生かして生活するためにも、後悔に繋がりそうな点は予め把握しておき、納得のいく家づくりを進めていきましょう。
ゆいまーるClubでは、自然素材にこだわり、住まう人が元気に毎日を心地よく過ごせる住まいをつくることを大切にしています。