columnコラム

チークのフローリングにはどんな特徴がある?メリットデメリットについてご紹介

チーク
家を建てる際に、重要になってくるフローリング。
フローリングにはいろいろな木材が使われます。

今回はそんな木材の中でも、チークという木材についてご紹介していこうと思います。

チークの樹とは?

そもそも、チークとはいったいどのような樹なのでしょうか?

チークとは一般的には南アジアから東南アジア地域に分布するクマツヅラ科の落葉性高木の総称のことを指します。

和名では柚木と書きます。

高いものでは40mを超えるものもありますが、ふつうは10m前後のものが多いような樹です。

辺材は淡黄褐色、心材は暗金褐色ですが、心材は空気に触れると徐々に色が濃くなっていきます。

チークは耐久性、耐水性に優れていることから古くから船の素材などによく使われてきました。

ちなみに、チークは南アジアから東南アジア地域に分布しているため一般的にはミャンマーチークとインドネシアチークの大きく二つに分かれています。

ミャンマーチークとインドネシアチークの違い

ではここで、チークのメリットやデメリットについて見ていく前にミャンマーチークとインドネシアチークの違いについてみていきましょう。

まずはミャンマーチークからです。
ミャンマーチークはチークの中でも最高品質だと言われています。

天然と植林があるチークの中で、天然なのはミャンマーチークだけです。
植林のチーク材は、耐久性や耐水性・抗菌性・防虫性などが、天然のチーク材に比べて劣ってしまうため、ミャンマーチークはほかのチークと比べて性能がよく、最高品質だということです。

一方、インドネシアチークはミャンマーチークとは違い植林のチークです。

インドネシアチークは耐久性や耐水性、抗菌性などがミャンマーチークよりも劣ってしまいますが植林のチークの中では比較的性能が高いほうで、安価ながらも優秀な木材といえます。

チークのメリット

ではミャンマーチークとインドネシアチークの違いについてみてきたところで具体的にチークのメリットについて見ていきましょう。

チーク材が高級木材として重宝されるのは、ほかの木材にはないさまざまなメリットがあるためです。

上記で紹介した優れた耐水性もひとつのメリットではありますが、それ以外にもさまざまなメリットがあります。

実際にチーク材を建具や家具の素材として使用したときにどのようなメリットがあるのかを把握しておくことで、より深く理解できます。

耐久性が高い

チーク材はその耐久性の高さから非常に長く使用できるメリットがあります。

強い力が加わっても木材が変形しにくいため、耐久性が求められる大型家具などに使用すれば一生ものとして重宝することでしょう。

実際に数十年以上前に造られた家具はヴィンテージ家具として高値で取引されており、今もなお現役で活躍しているものも多く存在します。

チーク材を使った建造物や船を解体したあと、その材をまた別の用途に再利用することも多くあり、何世代にも渡って形を変えながらの使用が可能です。

現在、チーク材は伐採・輸入が規制されていて簡単には手に入りませんが、一度チーク材を使った家具やフローリングを手に入れておけば、長く、そのときの用途にあった使い方を続けられます。

腐食や水に強い

古くから、海水でも腐りにくいチーク材の防水性は注目され、海軍船にも採用されています。

テーブルやフローリング、ベランダの床材として木材を使う場合、「温度」や「湿度の変化」は避けて通れない問題です。

とくに冷暖房や加湿器を使う時期になると、温度や湿度に激しい変化が起こり、反りや割れを引き起こす可能性があります。

また、ベランダで雪や氷点下の気温にさらされると、傷む可能性があるものです。

しかし、チーク材ならエアコンや加湿器などによる温度・湿度変化の激しい環境にあっても安心して使えますし、雪や氷点下の気温にも強いので、寒い地域のベランダでも使えます。

また、シロアリなどによる腐食に強いという特徴もあります。

チーク材には木タールが含まれていることからシロアリを寄せ付けず、殺虫効果を発揮します。

手入れが簡単

チーク材にはタールが含まれていると紹介しましたが、これは天然の油分であり、ワックスのような役割も果たします。

たとえば、ダイニングテーブルの天板などに使用した場合、飲み物をこぼしたり日常的に水拭きをしたりしますが、サッと拭くだけで汚れがとれるため手入れが簡単です。

経年変化が楽しめる

チーク材に含まれるタールは年を重ねるごとに徐々に蒸発していき、それに合わせて木材表面の色合いも変化します。

新品のチーク材は白っぽく、黒い木目が現れますが、年数が経つにつれて徐々に色が濃くなっていき、最終的には落ち着いた金褐色に変化していきます。

経年変化することによって、木材の色ムラが穏やかになり、素材の高級感をより引き立ててくれます。

まるでヴィンテージのウイスキーのような深い色合いが楽しめるため、チーク材を使用した家具には味があり、長く使うほど愛着が湧いてくるものです。

チークのデメリット

耐久性・耐水性・耐腐食性に優れ、見た目にも美しいチーク材ですが、デメリットを把握していないと魅力を生かし切れない可能性があります。

とくにチーク材を使用した家具をオーダーメイドする場合などに注意しておきたいポイントを確認しましょう。

乾燥に時間を要する

チーク材はほかの木材と比べても水分量が多いため、十分に乾燥させなければなりません。

チーク材のメリットとして、耐久性・耐水性・耐腐食性の高さを挙げましたが、それはあくまでもしっかりと「乾燥させた」チーク材の特徴であることを理解しておきましょう。

伐採直後のチーク材は水分をたくさん含んでいるので、木材として役に立たないほど反りや割れに弱いです。

チーク材の乾燥には時間がかかるので、木材乾燥機を用いて人工的に乾燥させる場合もありますが、太陽光によって自然乾燥されたものの方が存在感や重厚感が際立ちます。

チーク材の魅力を存分に生かしたいのであれば、時間をかけて乾燥させたものか、再利用された古いチーク材を使うことがおすすめです。

価格が高騰している

チーク材は高級木材としても知られており、価格は非常に高価です。

もともと成樹になるまで100年かかるともいわれていて、需要に応えられるほどの量が確保されていません。

とくに自然乾燥させたチーク材は密度が高く、安定性が増しているため特に高値で取引される傾向にあります。

現在はチークの伐採や輸入に規制がかけられていることから、チーク材を使った建造物や船が減少し、解体後に再利用できる木材が確保できないため稀少性が高まり、価格が高騰しています。

流通しているチーク材のなかには、人工的に急速に乾燥させたために品質が劣るものや、非正規のルートで市場に出回っているものもあるので、購入の際には流通経路が明確なものを購入するようにしましょう。

また、ヴィンテージ家具を解体してチーク材を再利用する方法もありますが、年代物のほうがチーク材としての価値は高くなります。

反りや割れに弱い

伐採後のチーク材は水分を多く含み、反りや割れが激しいということです。

そのため、選ぶ木材によってはフローリングがまっ平らではなくなる可能性もあります。

こういった事態を避けるためにも、チークのフローリングにする際にはしっかりした業者で選ぶことをお勧めします。

チークのメンテナンス方法

では最後に、チークのメンテナンス方法についてご紹介していきましょう。

チークはほかの木材と比べ耐水性が強いため水ぶきが可能です。

そのため、メンテナンスとしても水ぶきを定期的にしてあげるだけでも十分です。

汚れがひどい場合は石鹸なども併用してあげると安心です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はチークのフローリングについてそのメリットやデメリットについてご紹介してみました。

チークはフローリング材として非常に優秀なのでぜひ皆さんもご検討してみてください。

当社でももちろん取り扱っておりますし、経験豊富なスタッフが木材選びからサポートさせていただきますのでぜひ一度ご連絡ください。

 

関連記事