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無垢床にはカビが生えやすい?カビの原因と予防・対処法

天然の杉フローリング

天然木ならではの木目の美しさやあたたかみのある質感、調湿効果を兼ね備えた無垢床は近年人気を集めています。

一方で、無垢床は空気中の湿気を吸収しやすいため、さまざまな要因により、稀にカビが発生してしまうことがあります。

カビが発生してしまうと見た目の悪さはもちろんのこと、喘息やアレルギーといった健康に影響を及ぼす可能性もあるので気をつけなければいけません。

無垢床にカビを発生させないためには、日頃からカビが発生しにくい環境を維持することが大切です。

今回は、無垢床にカビが発生する原因や、カビを発生させないための予防策、そしてカビが発生してしまったときの対処法をご紹介します。

​​無垢床にカビが発生する原因

無垢床とは、天然の木材を使用し、接着剤などの化学製品を使用していない床材です。

無垢材には調湿効果があり、室内の湿度を調整して快適な環境を維持してくれます。

一方で、湿気を取り込む性質を持つ無垢床は、結露などにより多量の水分を含んだり、風通しの悪い状態が続くと、高温多湿の環境によってカビの温床になる恐れがあります。

カビが生えるとシロアリ発生の原因にもなり、その結果、建物にダメージを与えることになりかねないので早めの対処と予防が必要です。

カビが発生することは稀ではありますが、いくつかの原因が重なることで発生しやすくなるため、原因を知っておくことが大切です。

カビが増殖しやすい気温は20℃〜35℃、湿度は80%以上といわれており、梅雨の時期や結露が発生しやすい冬の時期は、特に注意が必要です。

また、無垢材にカビが発生する原因は湿度の高さだけでなく、以下のような要因が重なることで発生しやすくなります。

ホコリや髪の毛などの汚れ

人間が生活するうえで排出する髪の毛や食べ残しなどの汚れ、ホコリなどが床の上に蓄積します。

これらはカビが繁殖するための栄養源となってしまいます。

また、無垢材に付着した皮脂や汗もカビの栄養源になります。

無垢材は耐久性が高く長く楽しめる床材ですが、お手入れを怠ると、経年により汚れや湿気が蓄積していきます。

そのため、こまめに床の汚れを取り除いたり拭き上げたりなどの、定期的な掃除が必要です。

床表面の傷に溜まった汚れ

無垢材は集成材と比べて表面が柔らかいため傷がつきやすく、塗装表面についた傷の隙間に汚れやホコリが蓄積してしまうと、カビが発生する要因になることもあります。

特に雨が多い梅雨の時期には傷に湿気が溜まりやすいため、カビが繁殖してしまいやすいです。

無垢床にカビを発生させないための予防策

カビの発生を防ぐためには、定期的な掃除と換気、そして湿気が溜まりにくい環境を維持することが重要です。

カビを発生させないための予防策を確認しておきましょう。

定期的に床を掃除する

カビの発生防止には定期的な掃除が欠かせません。

掃除機や掃除用ワイパーを使用して、床表面に付着した皮脂や汚れを取り除き、常に床を清潔な状態に保ちましょう。

すでにカビが付着している場合、掃除機をかけるとかえってカビの胞子を撒き散らしてしまう恐れもあるため、床にカビが付着していないか確認してから行いましょう。

また、頻繁な水拭きは無垢床の油分も取り除いてしまい、さらに汚れが溜まりやすくなる原因になります。

床の掃除をする際は、水や洗剤の使用は避けましょう。

汚れはすぐに拭き取る

床に汚れが付着した場合は、なるべくすぐに拭き取りましょう。

飲み物や食べ物をこぼしてしまった場合、放置しておくとカビの栄養源になってしまうだけではなく、床の黒ずみ汚れになってしまう恐れもあります。

水で濡らして硬く絞った雑巾で速やかに汚れを拭き取った後、乾拭きをして水分を残さないようにしましょう。

換気を徹底する

湿度の高い環境は、カビが繁殖しやすいです。

一日の中で定期的に換気する時間を設けたり、換気する習慣をつけたりすることでカビが繁殖しにくい環境を維持することができます。

換気を行う際は、二カ所以上の窓を開けて風の通り道を確保しましょう。

また、サーキュレーターや扇風機を使用して室内の空気を循環させることも効果的です。

布団の下に吸湿マットやすのこを設置する

無垢床の上に直接布団を敷くと、布団に蓄積した汗が床と布団の間に残留し、布団や床の表面にカビが発生してしまうことがあります。

無垢床の上に布団を敷く場合は、床の上に吸湿マットやすのこを設置し、布団と床の間に隙間を作るようにしましょう。

結露を防止する

冬場の寒い時期は、室内と外の気温差が大きいため結露が発生しやすいです。

結露による水分は窓や壁だけでなく床にも付着し、カビが発生する原因になります。

床に付着した結露はそのまま放置すると下地まで湿気が溜まってしまい、カビが発生しやすくなります。

結露を防止するためには、定期的に換気をしたり、窓に結露防止シートを貼ったり、窓に結露防止スプレーを塗布したりすると効果的です。

無垢床にカビが生えてしまったら?対処法

定期的な換気や掃除を行っていても、無垢材にカビが発生してしまうケースは稀にあります。

無垢材にカビが生えてしまった場合は、カビの除去に効果的な薬剤を使用して取り除きましょう。

無垢材に付着したカビを取り除く際には、消毒用エタノールや木材専用の酸素系漂白剤を使用すると、簡単に除去できます。

カビが付着している部分に消毒用エタノール、または酸素系漂白剤を噴射し、キッチンペーパーをかぶせて、15分ほど放置しましょう。

水で濡らして硬く絞った雑巾でカビを拭き取ってください。

乾拭きをして、床表面を乾燥させたら終わりです。

このとき、マスクやゴム手袋を着用し、部屋を換気しながら行ってください。

まとめ

美しい木目やあたたかみのある質感が特徴の無垢床ですが、汚れや湿気を取り込みやすく、放置しておくとカビの発生原因にもなります。

カビは無垢床にダメージを与えるだけでなく、健康被害を引き起こす恐れもあります。

自然素材の家で健康に暮らすためにも、定期的な換気や掃除を行いましょう。

ゆいまーるClubでは、自然素材にこだわり、住まう人が元気に毎日を心地よく過ごせる住まいをつくることを大切にしています。

お気軽にご相談やお問い合わせください。

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